スタートアップの現場を体感し、その海外進出の為の論理を学ぶ! 【大学生等コース】の留学ビジョン
留学内容
そもそも私の留学の目標は、「スタートアップの海外展開を促進することで、課題先進国としてスタートアップのロールモデルを国内外に示し、経済成長と社会課題解決を両立する日本」を実現できる人材になることです。この目標を達成するために、私は経済産業省の中期インターンシップに1か月間参加し、「つくば市の研究開発型スタートアップ育成」に取り組み、ヒアリングなどを通して政策立案の現場を体感した経験がありました。この経験を通じて、より良い政策立案のためにはファイナンス理論に基づく資金調達の理解と、スタートアップそのものの現場理解が必要だと感じました。したがって、前者に関しては、ファイナンスの観点から政策立案を具体化するために、ノースカロライナ大学シャーロット校(アメリカ)に交換留学し、国際経済学や計量経済学、金融論などを学びました。また、後者に関しては、今後本格的に取り組みたいと考えています。
コロナ禍で留学準備をする上で感じたこと、心がけたこと
私が交換留学やトビタテ奨学金に応募したのは2020年の秋頃で、まさに新型コロナの影響で当時留学していた学生が帰国を余儀なくされている状況でした。それ以前もコロナの影響で語学試験や短期留学プログラムが中止されたりして、留学のモチベーションが学生全体で下がり、在学中に交換留学できるというムードではありませんでした。多くの人が留学を諦める雰囲気の中、私はそれでも外の世界を見てみたいという単純な好奇心から、逆境でもできることに一つずつ挑戦してきました。例えば、ベトナム貿易大学へのオンライン留学や授業を通じて語学力を高めたり、バイトで留学資金を貯金したり、奨学金を頂戴できるように学業でも好成績をとるように心がけました。そして、同じようなチャンスの一つにトビタテ奨学金があり、運よく合格をいただくことができました。以上の経験から、逆境でも一縷の望みを捨てずに粘り強く努力することが大切だと感じました。
留学経験を生かして実現したい志
留学を通じて、自身の語学力のつたなさや無意識のうちに養われてきた固定観念というものに少しながら気づかされました。また、留学前は語学試験の勉強などにせわしなく追われることで、グローバルという要素が自己目的化している部分がありましたが、留学後は、グローバルという要素は何かの目的を達成するための手段に過ぎないと感じるようになりました。一方で、留学の前後でも、「日本の経済成長と社会課題解決の両立を実現することで社会に貢献したい」という思いは変わりません。留学によって日本から少し離れてみたことや、留学と同時に就職活動も行っていた経験から、目標達成のためには、それまで描いていた方法とは異なるアプローチができることに気づきました。今は、必ずしも官公庁の政策立案ではなく、証券取引所の市場や制度設計を通じて、より高い水準で目的を達成したいと考えています。
留学について・伝えたいこと
たとえお金がなくても、意外と世の中にはお金の使い道に迷っている人もいるので、探したら奨学金などの解決策が見つかります。そして、実際に留学をしてみると、自分の挑戦が、両親から大学の教授や教務係・留学課の方々、奨学金の担当者、現地の担当者など、いかに多くの他者に支えられているかを思い知らされます。だからこそ、今度は(支援の方法は違えど)自分が他者を支えられる人間になりたいと感じるようになりました。
伝えたいこととしては、留学は必ずしも結果だけでなく、その過程の困難や努力を通じて人間として成長できるのではないかと考えますので、つらくてもちょっとだけ頑張ってほしいと思います。
大学時代の留学を実現するためには、きっと学業成績からお金、留年の有無、就職活動への影響など様々な課題があると思います。それは留学にアプライして許可をいただいた後も同じで、特に自分のように海外経験が全くない人間が挑戦するには面倒なことばかりです。それでも、そもそも東北大学という環境にいる中で現状に甘んじず、もっと外を見てみたいという単純な好奇心がある人は必ずしも多くなく、その意思をもって努力し続けられる人はもっと少ないらしいです。ましてやコロナ禍という逆境は、諦めるにはちょうどいい言い訳になりますが、だからこそ、それでも外の世界を見てみたいという思いをもって最後まで行動できる人間というのは良くも悪くも目立つことができます。
いかがでしたか?
他にも、コロナ禍を乗り越えてトビタテ奨学生としてトビタち、留学生活を送っている若者の志と意気込みをマガジンにて配信中!
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