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デンマークで学ぶ、最新サスティナブルファッション トビタテ奨学生【大学生等コース】の留学ビジョン


トビタテ生情報
名前:平田結渚さん
学校:上智大学総合グローバル学部(国際政治論専攻・北米地域研究副専攻)4年
留学先:デンマーク・オーフス
留学期間:2021年8月~2022年6月

留学内容

 オーフス大学への交換留学と現地非営利団体でのボランティア活動を組み合わせた留学を行いました。アパレル業界のサスティナビリティに関わる問題に興味を持ち、ファッションを楽しみながら環境や労働者への配慮が可能なサスティナブルファッションに興味を持ちました。しかし、サスティナビリティに配慮した製品は単価が高く売り上げが減少するリスクがあります。また、消費者の目線でも敷居が高く、「ファッションを楽しむ」という行為に直結しないように感じていました。そこで、オーフス大学にてサスティナビリティと経営学を学び、サスティナブルファッションを広めるためのファッションショーを主催する団体でボランティアをしました。企業と消費者双方の視点から、服に関わる全ての人を幸せにするファッションの未来を創造することを留学の目標としました。

コロナ禍で留学準備をする上で感じたこと、心がけたこと

不透明な状況が続くため、事務手続き等にどうしても遅れが生じてしまうと感じました。私の場合、大学の交換留学やトビタテからの奨学金支給が決定されたのが留学開始の約2ヶ月前であったため、ビザや居住先の確保に非常に苦労しました。このような不透明な状況下での留学の場合、情報収集と複数のシナリオを用意することが大切だと考えました。まず、刻々と状況が変化するため、学校の窓口、大使館、受け入れ先、他国からの留学生等へメールやSNSで頻繁に連絡しました。これと自分でインターネット等で集めた情報をもとに、交換留学が許可された場合、渡航が延期された場合など考えられる全てのケースに対してどのようなタイムラインで動いていけば良いかのシナリオを立てました。非常に難しかったですが、このおかげで状況が変わっても瞬時に対応することができました。

留学経験を生かして実現したい志

ファッションショーやSNSでの発信でサスティナブルファッションを展開する小さなブランドを支援しても、やはりメガファストファッションが変わらない限り問題の根本は解決しないと、企業の力の大きさを感じました。また、オーフス大学の講義で学んだサスティナビリティの戦略への導入が企業へ与える経済的効果も印象的でした。これら二つを合わせ、将来は企業へサスティナビリティ戦略の導入を支援するコンサルタントを志しました。留学中に就職活動を平行して行い、第一志望の企業から内定をいただくことができました。まずは一番身近な日本企業から、サスティナビリティと経営利益向上の同時達成が可能であることを証明し、経済と社会の同時発展を目指すことが目標です。

留学について

留学生活は、一見キラキラしているように見えても大変なことが山ほどあります。特にコロナ禍では、自身の力でどうにもできない問題に衝突することもあると思います。それでも、自分で考えられるだけの方法を実践し、周りの人に助けられて成長していくことも留学生活の醍醐味です。自分の将来像が既に見えている人はそれを深めるのもよし、まだ検討中の人は将来の可能性を広げることも可能です。どのような形にせよ、自分の力で過ごした留学期間は、必ず後の人生に影響を与えてくれます。まずは一歩、踏み出してみませんか?

後輩のみなさんへのアドバイス

世界中に一生の友人をつくってください。
実は私にとって今回は、人生で2回目の留学でした。もちろん、学問や研究を深め流目的がありましたが、そのベースとして多様なバックグラウンドを持つ人々と関わり、自分の視野を広げたいという気持ちもありました。政治学では、国家間が抱える問題を多数扱います。国を一括りにし、ヘイトや差別の対象となってしまうことすらあります。しかし、一人でもその国に友人がいればそのような感情は湧かず、バイアスにもかかりにくいのではないかと考えます。また、私にとって、留学先で出会う友人は何か特別な感じがします。地球の反対側に住んでいて、何の繋がりもなかった人々が偶然同じ時期に同じ場所に留学して、そこから友達になっていく。そして、それぞれの国に帰ってもまた何年、何十年後に再開すれば留学生活が昨日のことのように話が弾むのです。これからの人生ずっと関わっていく友人を、留学生活を通してつくってほしいと思います。


いかがでしたか?

他にも、コロナ禍を乗り越えてトビタテ奨学生としてトビタち、留学生活を送っている若者の志と意気込みをマガジンにて配信中!
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