新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症やコロナワクチンについては、必ず1次情報として厚生労働省首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
見出し画像

技術×デザイン思考で日本の技術力に新たな市場的付加価値を与える トビタテ奨学生【大学生等コース】の留学ビジョン


トビタテ生情報
名前:田中律羽さん
学校:東北大学工学研究科応用化学専攻 修士2年
留学先:デンマーク・ドイツ
留学期間:2022年1月~2022年12月

留学内容

 工学研究科で研究してきた経験と、企業への事業提案やアメリカでのMBA研修などに多数参加してきた双方の経験から、日本における技術開発が市場と大きく乖離しているのではないかと疑問を持つようになりました。そこで、技術者への起業家教育を学ぶために、工学系学位を持つ学生に起業家教育を専門に行う学科があるデンマーク工科大学へ交換留学しています。大学では、研究室や支援企業の技術を用いて、その技術が市場にどういった価値を与えられるかを考え、実際にスタートアップを立ちあげます。後半は、アクセラレーターでのインターンを中心に、市場起点での技術開発側へのアプローチを学ぼうと計画しています。また将来様々な異分野共創が出来るようにするための下地作りとして、出来るだけ多くの研究者技術者や経営者に出会い、コネクションを築けたらと思います。

企業と大学の距離がとても近いのが、デンマークの大学教育の特徴の一つだと感じました。
授業では企業がテーマを与えたり、メンターとしてついたりするものがほとんどでした。
チームで関連企業にヒアリングに行った時の写真。
学内でのピッチイベントや、展示会も多かったです。
それだけ学生発スタートアップが多いということです。
参加者は学生だけでなく、大学教授、企業の方、スタートアップやアクセラレータも多かったです。

コロナ禍で留学準備をする上で感じたこと、心がけたこと

留学に行けるか分からない中、常に様々なパターンを想定して準備することを心掛けていました。学部生の頃から大学院で留学しようと思っていましたが、4年時にコロナが直撃、留学に行けるかどうか、行けるとしてもいつになるのか分からない状況が続いていました。そんな中でも、自分が使えるカードはすべて使おうと思い、トビタテに応募することにしました。留学計画を立てる際に、今までの活動や考えを体系化し文章化し人に伝えるというプロセスを行ったことで、自分が何をやりたいのか、その為に留学をどう生かしたいのかを考えることが出来たのは非常に良い機会になりました。応募時の計画では当初渡航許可が下りなかったため、留学時期や期間を変更したり、その為に卒業時期や就職時期を変更したりしなければならなくなりました。その時は目先の損得に囚われてしまい悩みましたが、自分の成したいの為には何が最適解かを考え、今の行動への決断に至ります。

留学経験を生かして実現したい志

日本がこのまま東の果ての島として埋没していくのが悲しい、こんなひたむきで優秀な技術者の力が最大限発揮されないのはもったいないという想いは、留学してさらに強くなりました。技術とビジネスの両輪を回せる人材になることで、何とかそうした課題に対して寄与出来ないかを考えています。
日本は技術大国と呼ばれてきましたが、この30年を振り返ってみるとその技術開発は線形でしかなく、いわゆるイノベーションといわれるようなものは起こりませんでした。技術者研究者がもっと顧客視点を取り入れたり、他分野のことも知ったりしたうえで研究できれば日本の強みをより生かせるのではないかと思い、現在の留学テーマに取り組んでいます。加えて、現在、越境PJ from tobitate!という、トビタテ生同士の同分野異分野交流を加速させるためのプロジェクトもPM(プロジェクトマネージャー)として主導しています。トビタテ生のような志高く行動力もある方々が無双できる社会を作りたいです。

留学中のエピソード

トビタテの特徴は異分野の学生が日本中から世界中に、それぞれ強い意志と独自のテーマをもって留学していることです。留学中にトビタテ生と初めて直接会い、話し、今感じている生の感情を共有することは大変貴重でした。特に、異分野の学生や期の違うトビタテ生と話すことは刺激的で、初対面で何時間も話したり、一見違うテーマでも根幹に捕らえている課題は同じであったり、それらを知るだけでも面白いのですが、じゃあここコラボしてみよう!と何かが生まれる瞬間が一番ワクワクします。そうした中「せっかく14期にわたってこんなにも多種多様で魅力的な学生がとびたっているのに、その共創アウトプットは意外とないよね」「そういう場、なんだか面白そうじゃない?」「面白そう、やろう」と立ち上げたのが、越境プロジェクトです。嬉しいことにすでに多くの方が共感・共創してくれています。運営メンバーは皆、専門も国も期も違いますし、個のプロジェクトそのものが共創アウトプットとなっています。それぞれの活動の合間に集まって議論したり企画したりするのは、非常にやりがいも感じています。

こうした仲間たちとの共創を経て、8月20日にドイツ・ミュンヘンにて Tobitate!EuroSummit を開催しました。「面白そう」を開拓せよ、「面白そう」では終らせない。を掲げ、トビタテ初となる海外対面開催のイベントとなりました。参加者はヨーロッパを中心に、15カ国48名。冒頭の越境カンファレンスでは、「共創」をテーマに「自分たちの分野にとって共創のために必要なものは何か?」を同分野・異分野チームで議論しました。午後はとびたった後をトビタテの先輩と考える「これからサロン」、個人の活動をインタラクティブに紹介するマイブース、各地の土産を持ち寄った土産棚、越境プラットフォームPRのためのプロフィールウォールなどが行われました。サミット後はミュンヘン最大のビアガーデンにて打ち上げ。対面で会うことや議論の偶発性の大切さを再認識すると共に、コロナ後そして次のトビタテという新しいフェーズに向けてのキックオフイベントとなりました。

Tobitate!EuroSummit 参加者はヨーロッパを中心に、15カ国48名。
トビタテ史に残る一枚と参加者や事務局の皆さんに言っていただけて何より。
サミットがきっかけで生まれた次のアクションも、どんどん形になっているところです

後輩のみなさんへのアドバイス

コロナ禍で全く先が見えない中の留学準備、留学後もインフレや急激な円安で大変なこと続きですが、留学したことに一つも後悔はありません。海外の学生をみて刺激を受けるのは勿論なのですが、意外だったのは留学中のトビタテ生や欧州で活躍されている日本人の方々に非常に刺激を受けていることです。こんな人になりたい!という出会いが多くあったこと、そしてそれらをすぐに自分の次の行動に落とし込める今の環境は、今とびだしてきたからこそ得られたものだと思っています。

留学をあきらめる理由や障壁になるものは山ほどあります。ただ、少しでも興味があるのなら、何か新しいことや変化を求めているのならば、是非前向きに留学を検討してほしいです。世界の流れに反し、今の日本は留学生が減っているといいます。コロナ禍の長い鎖国を経て、日本への留学をあきらめざる得なかった海外の学生も多数います。大きな損失だと思います。日本を東の果ての島にしないためにも、是非私たちの世代が外に出て日本の課題や可能性を知り考え、共に行動していきましょう!

コペンハーゲンの街並みと。綺麗で豊かな街でした。

いかがでしたか?

他にも、コロナ禍を乗り越えてトビタテ奨学生としてトビタち、留学生活を送っている若者の志と意気込みをマガジンにて配信中!
ぜひ、様々な留学を経験している奨学生の記事もチェックしてくださいね。

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!