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日本と東南アジア地域の持続可能なエネルギー利用を目指して トビタテ奨学生【大学生等コース】の留学ビジョン

2014年から、毎年、志あふれる若者の留学を民間寄附で支援してきた日本代表プログラム。コロナ禍で全世界が感染症危険レベル2以上になり、1年半ほど海外渡航への支援を中断していました。(詳細はこちら )
2021年夏以降、トビタテ奨学生としてトビタち、留学生活を送っている若者の志と意気込みを御紹介していきます。ぜひ、応援をお願いします。

トビタテ生情報
名前:佐藤惟生さん
学校:東京農工大学農学府農学専攻2年
留学先:インドネシア
留学期間:2022年6月~2023年3月


留学内容

今回の留学では,「日本で利用されるパームバイオマスは持続可能か」をテーマに,ダブルディグリープログラム完成に向けた研究を行います。パームと聞いてもなじみがないかもしれませんが,パームからとれる油は我々の生活には欠かせないもので,ポテトチップスやシャンプーなど様々なものに利用されています。パーム油の大部分は,インドネシアおよびマレーシアで生産され,現地だけでなく世界中の豊かな暮らしを支えている反面,その生産には,熱帯雨林の開発が伴います。日本では,近年,パーム油生産時に発生する大量のバイオマスを輸入し発電するという動きが出てきており,環境負荷の高い産業に由来するバイオマスをどのように持続的に利用していくのかということが焦点となっています。私は,インドネシアへ渡航することで,この課題に対する検証を深めていく予定です。

コロナ禍で留学準備をする上で感じたこと、心がけたこと

正直なところ,昨年夏,インドネシアで感染が大爆発したときは,もうダメだと思いました。VISAの手続きも日本とは異なるスピード感で,手続きが遅れては焦りが募りましたね。ただ,この焦りは,自分にとって良い原動力となったのも確かです。この焦りがあったからこそ,日本での研究を充実させることができ,自身の研究コミュニティーも大きく広げることができました。おそらく,これは留学が遅れたことによって,「無駄な時間があるのではなく,自分の捉え方で時間が無駄になる」という精神が芽生え,それを心掛けるようになった結果だと思います。そのため,この留学が遅れた約1年間,この遅れがあったからこそ得られたものは多く,有意義な時間として仕えたように思います。とはいえ,留学が遅れ,予定がカツカツなのは事実なので,現状に満足せず,留学期間をストイックに過ごしていきたいです!

留学経験を生かして実現したい志

留学経験を活かすということなのかはわからないのですが,私は,この留学が何かのゴールではなく,これからのスタート地点なのだと感じています。私の夢は,熱帯雨林を探検する探検家になることだと,トビタテの志望動機には書いたので,そういった意味で,やっとフィールドに実際に行けるこの留学はスタートになってしまいますね(笑)。ただ,そういうことではなく,今回の留学は,日本では経験できない新しい物事に触れる機会になると思います。この新しい物事を一回きりのいい思い出にとどめておきたくないなと思ってしまっています。この新しい出会いは,自分の将来を築き上げる上で重要な材料になり,そこを土台にいろいろなものを積み上げていける可能性です。したがって,今回の留学で出会った新しいものを過去の貴重な経験としてとどめておくのではなく,それらのものを,これからの人生を歩む上でのスタートとなるものにできるようにしていきたいなと感じています。

意気込み

今回の留学は,人生で3回目のものになります。1回目はシンガポール,2回目はマレーシア,そして今回。これまでの留学ではあまり遊んでこなかったなという思い出があります。特に2回目のマレーシアの留学では,周りの日本の留学生が遊びまくっている中,平日毎日授業で,土日は図書館にこもって10時間勉強みたいな生活で,色々な感情で頭がおかしくなりそうになりました(笑)。しかし,これまでの留学と今回の留学の大きな違いは,周りに日本人がいないことです,これは心細くもありますが,自分らしい留学をする上でのチャンスかもしれません。今までは,周りと比べて自分の行動を見ていたからこそ苦しい思いをしましたが,今回は完全ソロプレーです。そのため,今回の留学は,海外の生活における自分のペースをつかめればいいかなと思っています。そして,これから留学する方々にひとこと。別に留学するからといって遊びまくらなくても留学は楽しめますよ。自分もマレーシアはつらかったけど楽しかったです。自分のペースにあった生活を送れれば,留学は素晴らしいものになると思います。

いかがでしたか?志豊かなトビタテ生の意気込みはマガジンにて配信中!
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