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フィリピンにおけるゴミ処分場の衛生環境を良くするために トビタテ奨学生【大学生等コース】の留学ビジョン

トビタテ生情報
名前:尾崎友亮さん
学校:豊橋技術科学大学大学院 工学研究科 応用化学・生命工学専攻 修士2年
留学先:フィリピン・マニラ
留学期間:2022年7月~2023年2月

留学内容

私はフィリピンのゴミ処分場の生ゴミをゼロにすることを目的に留学を行っています。フィリピンを含め、途上国にはゴミ山でゴミを拾い売ることで生活をする人々がいます。この人々がどう感じ、生活をしているのか確かめたいと思い、2019年にフィリピンのゴミ山に赴きました。聞き込みでは、劣悪な環境で厳しい生活をしているけれど、日々幸せだと回答を頂きました。このとき、職を失わず、この人々の為になる技術の導入が重要だと身に染みて感じました。ここでゴミ処分場の劣悪な環境の部分に着目し、原因である生ゴミの問題を解決したいと思うようになりました。そして生ゴミからバイオガスを得て発電を行うシステムを導入することでゴミ処分場の生ゴミをゼロにできると思い、実際に現地に導入できるか現在検討をしています。

生ゴミからのバイオガスを測定するための実験系の作製

コロナ禍で留学準備をする上で感じたこと、心がけたこと

感じたこと:私の場合、コロナにより留学が2年以上延期しました。その間に何度か留学に行けるのではないかという時期もありましたが、結局行けませんでした。そのため、2年経過して各国の入国基準が緩和されて留学に行くことができるようになったときも、本当に行けるのかどうか疑いと不安の気持ちを抱えながら留学の準備をしていました。また現地に着いてから再度コロナが蔓延して、ロックダウンになったらどうしようという気持ちもありました。楽しみでありながら、そういった心配な気持ちで留学の準備をしたのは、コロナ禍ならではないかと思います。
心掛けたこと:コロナの影響でワクチン接種等の入国できる条件やビザの延長についての情報がコロナ前と変わっており、ネットだけでは確かな情報を収集することが難しかったです。そのため、大使館、入国管理局、外務省等にメールで問い合わせて、信頼のある情報を得られるように心掛けました。

留学経験を生かして実現したい志

私は留学経験から、現地での活動が問題解決のアイデアやモチベーションに繋がっていると感じています。そのため、私は将来、企業の研究者として世界各国に赴き、地球環境問題を解決したいと思っています。私はこれまで水・廃棄物問題という2つの環境問題を中心に勉強や研究を行ってきました。これらの問題はここ数十年のうちに解決できるか定かではないですが、私は解決したいと思っています。そして解決できる技術を生み出すことができれば、新たに熱帯林の減少や砂漠化等の別の問題に取り組みたいと考えています。また企業の経営に関わることができれば、途上国の将来のある企業を吸収しその企業自体が大きくなれるような取組、または海外事業所の設立に関わりたいと思っています。途上国の大きな問題は国民の就職先が少ないことであり、これが原因で貧困問題が生まれると私は考えています。途上国で多くの人を雇えるような企業、海外事業所を作りたいです。

廃水処理施設の見学

留学を考えているみなさんへ

これから留学を検討する方へ、留学したいという気持ちが少しでもあるのであれば、留学に行くべきだと私は思います。特に学生は、学生だからこそ経験できること、作れる人間関係があります。留学前は現地の治安や生活等で不安に思うこともあるかもしれませんが、現地に行ってしまえば、どうにかなることが多いです。留学に行きたい気持ちを行動に移すことは難しいことかもしれませんが、勇気を出して挑戦していただきたいです。

マニラ湾での夕景

後輩のみなさんへのアドバイス

後輩へのアドバイスとして、留学初日を乗り切れば何とかなるということを伝えたいと思います。私自身、留学中で一番大変だったのは留学初日でした。一人で海外に行くのが初めてだったため、現地に着いてからは分からないことだらけでした。また諸事情により、初日に携帯電話が使えなかったため、コンドミニアムのオーナーさんに会うまで不安な気持ちでした。加えて、オーナーさんが待ち合わせ時間になっても来なかったので、事前に払ったお金を騙し取られたのではないかとも考えてしまいました。その後、オーナーさんと会うことができ、コンドミニアムの契約をし、初日を乗り切ることができました。一日過ごせば、気持ちは落ち着くものです。留学初日に大変な思いをしたとき、初日を乗り切れば何とかなるという言葉を思い出して、その状況を乗り越えてほしいと思います。


いかがでしたか?

他にも、コロナ禍を乗り越えてトビタテ奨学生としてトビタち、留学生活を送っている若者の志と意気込みをマガジンにて配信中!
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