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日本とインドネシアのWin-Winなバイオマス利用を目指して トビタテ奨学生【大学生等コース】の留学ビジョン

トビタテ生情報
名前:佐藤惟生さん
学校:東京農工大学農学府修士2年
留学先:インドネシア
留学期間:2022年6月12日~2023年3月19日

留学内容

インドネシア ガジャマダ大学にダブルディグリープログラムで留学をしています。このプログラムでは、研究を日本とインドネシアで行い、それぞれで修士論文を書くことが要求されているため、インドネシアではパーム農園に由来するバイオマスを対象に研究を進めています。というのは建前で、一番の留学の目的は日本・現地でのネットワーク作りです。学会に参加して他大学の研究者の人と交流したり、インドネシアでのパーム企業やユーカリ植林企業に訪問を行うことに加え、日本の研究期間から派遣されてくる研究者や、日本企業とのコネクションを「研究したいです」の一言と、片言のインドネシア語を武器に交流を進めています。この内容を書いている現時点では、日本及びインドネシアでの研究に追われておりアップアップで、留学先で引きこもり状態ですが、それもまた醍醐味と楽しんでいます(笑)

コロナ禍で留学準備をする上で感じたこと、心がけたこと

正直、留学準備のために計画的な活動が行えたかどうかは怪しいところです(笑)。しかしながら、留学準備のために焦り行動を起こそうと思ってとりあえず行動を起こしたことが、結果的に大きなバックアップになりました。トビタテ応募直前は、とりあえず修士で東南アジアで研究を行いたいと思いましたが、そのつてがなく、日本の研究機関にヒアリングに出かけました。まあこの結果はとりあえず「行ってみただけ」でしたね。そして留学が遅れる中、また焦り、同じ研究機関にインターンシップを打診してみました。専門は違ったのですが、とりあえず何かしなければという焦りが大きかったと思います。これも、「やってみただけ」だったかもしれません。しかしながら、この「だけ」のことの連続の結果が留学だけではなく、その先のキャリアにも大きく影響しているような確信があります。その詳細は文字数的に書けませんが、「焦って動く」はおすすめです。

留学経験を生かして実現したい志

私は帰国後博士課程に進学する予定です。この留学のゴールは修士論文を2本完成させることですが、留学の中であり得ないくらいの研究題材、研究機会に巡り合えています。私の志はシンプルで、これらの研究を博士課程のあいだに可能な限り着手してみることです。それより先にあるかっこいい志を宣言してみたいですが、正直何も浮かばないです(笑)。たぶん、まず今見えているものに取り組んでみて、また新しいものが見つかる気がします。また見つけたら、報告させてください(笑)

後輩のみなさんへアドバイス

これから留学をする人へのアドバイスは、「やりたいことを叫び続ける」ことです。僕はその一点突破でトビタテに合格したと思いますし、今多くのチャンスを頂けるのも、才能やスキルに恵まれているからではなく、その情熱による部分が大きいです。情熱の方が周りの人は理解しやすい、そして共感しやすいのかなと。だからチャンスをくれるし、アドバイスをくれるのかなと思います。もちんこれは人の個性が影響すると思います。なので一つの指標として、「やりたいことがあるけどどうやっていいかわからんからとりあえず動いてみるしかねえな!」という意見に共感する人は、僕の取った手段は有効だと思います。多分そういう人は、やりたいことをやっていく中で才能やスキルを育みます。僕もスキルも能力もないのにトライしていいのかと苦しみましたが、いいんです。もし同じように苦しんでる人がいたら、ぜひ僕の言葉を信じてこの方法を採用してみてください。

留学中のエピソード

さて、留学中のエピソードはかなりあって、すべらない話であふれていますね~。ただ、ここは後輩へのメッセージということで、一つためになるエピソードをまとめます。タイトルは、「文化を使うな」です。あるインドネシアに留学中の若者の隣におばさまが引っ越してきました。おばさまの武器は、「文化」でした。ことあるごとに、「これはジャワの文化だから」といろいろなことを押し付けてくるので彼は困っていました。ある日、彼は友人に訪ねました。「これはジャワの文化ですか?」。「いいえ」、友人は答えました。「これはジャワの文化ではありません、彼女の価値観です。」友人は続けました。文化というのは個人を正当化する上で強い武器になります。が、それは時として文化を共有している人を侮辱することにもつながるなと強く感じる経験でした。おかげで、僕はジャワ文化を嫌いになりかけたので、皆さんも「文化」の使い方に気を付けましょう(笑)


いかがでしたか?

他にも、コロナ禍を乗り越えてトビタテ奨学生としてトビタち、留学生活を送っている若者の志と意気込みをマガジンにて配信中!
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