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次世代エネルギーインフラの構築を担うグローバルエンジニアへ トビタテ奨学生【大学生等コース】の留学ビジョン

2014年から、毎年、志あふれる若者の留学を民間寄附で支援してきた日本代表プログラム。コロナ禍で全世界が感染症危険レベル2以上になり、1年半ほど海外渡航への支援を中断していました。(詳細はこちら)
2021年夏以降、トビタテ奨学生としてトビタち、留学生活を送っている若者の志と意気込みを御紹介していきます。ぜひ、応援をお願いします。

トビタテ生情報
名前:出戸克尚さん
学校:大阪大学大学院 工学研究科 環境エネルギー工学専攻 修士1年
留学先:ドイツ・ルワンダ
留学期間:2021年10月~2022年8月

留学内容

エンジニアとして自分がこの先、未来の世代に向けたエネルギーインフラ構築に必要なスキル、知識、及び経験を身につけることを目的に、ドイツのミュンヘン工科大学で交換留学及び研究活動と、ドイツ、アフリカ・ルワンダのエネルギーITスタートアップでインターンシップを行いました。

具体的には、交換留学先の大学では、主に3つのことを行いました。1つ目は、イノベーション関連の授業に参加し、新たなサービスの考案~プロットタイプの作成。2つ目は、エネルギー市場でのトレーディングの授業でエネルギー市場での売買を実践的に学ぶ。3つ目は、AI分野の深層学習を用いた太陽光発電の新たな予測モデルの構築です。

ドイツのスタートアップでのインターンシップは、アフリカのガーナ向けに街区規模で導入した太陽光発電の運用を支援するダッシュボードの開発等を行いました。アフリカ・ルワンダでのインターンシップは、太陽光パネル付きの冷蔵設備をサービス化し、フードロス削減と農家の方の収益改善を実現する事業開発を行う(予定)です。

14th_ドイツ_週末開催の授業での集合写真_出戸克尚

コロナ禍で留学準備をする上で感じたこと、心がけたこと

僕は、2021年10月~の留学開始を予定しており、コロナの影響で実現の可能性は低いと最初から考えていました。しかし、実現できるかどうかは僕のコントロール外にあると考え、自分はやるべきことをただやればいいと考えていました。具体的には、留学が実現した時のために最善の準備を尽くすようにし、留学が実現するかしないかで迷ったり心配しないように、自分の日常生活に一生懸命向き合っていました。

また、留学が実現しなかった時に備え、就職活動も併せて少しだけですが始めていました。留学が実現しなければ、また別の機会を見つけて将来留学をすれば良いと考えていたからです。コロナという未曾有の事態であるため、自分の計画に固執することなく、柔軟に対応しようと考えていました。

留学経験を生かして実現したい志

留学の目的に当初から定めたように、次世代のエネルギーインフラの構築を担う人材になりたいです。しかし、その実現に向け、役割としてエンジニアを選ぶか、ビジネスサイドを選ぶかは決めていません。

起業も選択肢の1つだと考えています。このように考えた理由は、ドイツのイノベーション環境にあります。ドイツでは日本と同様のモノづくり大国であるにも関わらず、イノベーションが盛んであることを体感しました。そして、これは日本でも必要であり、国内ではなくグローバルな市場を獲得できるイノベーションが必要だと感じました。

しかし、それを実現する気力・能力・経験を持ち、その必要性を感じている人は日本でごく僅かです。だから、日本の将来の世代のために、自分は海外で新たなエネルギーインフラサービスを構築し、日本に利益をもたらし、地球温暖化の解決と経済の成長を同時に実現させる人材になります。

留学を通して感じたこと

留学を通して感じたことは、日本という国、そして日本人は本当に世界でも人気である、ということです。他の国に行くと、日本人であるということで、非常に対応が良くなったり、好感を持って話をしてくれます。日本のポテンシャルを強く感じます。日本食・日本の文化は本当に人気です。

また、トビタテ生同士の繋がりや海外での日本人の繋がりは非常に強力です。僕が辛い時、現地で勉強すること・働くことを多くの人に支えてもらいました。感謝しかありません。

14th_ドイツ_誕生祝い2__出戸克尚

後輩のみなさんへのアドバイス

留学はオススメです。正直、日本で生まれ育ち、英語等の外国語を使う環境にいなかった日本人にとっては、辛いことの方が多くあると思います。僕もその1人です。言語の壁、文化の壁、能力の壁に苦しむことはほぼ確実にあると思います。苦しくて泣いてしまうこともあると思います。それでも、日本から飛び出し、海外に出ていく挑戦をするからこそ、多くの魅力的な出会いや経験をすることが出来ます。視野が広がり、成長し、できること・したいことが増えるはずです。1つ1つの掛け替えのない経験をする中で、日本との違いを意識したり、自分がその時々でどのように感じるかを振り返るだけでも、貴重な価値観を持つことにつながります。また、留学前に語学力は出来るだけ上げておきましょう。Youtube等の動画媒体で誰でも無料・低額で勉強できる時代です。語学力の高さで留学の質はかなり変わってきます。また、自分が興味のあることに対して沢山調べておくことをオススメします。自分が何者であるかのアイデンティティーを強く持てると自信に繋がり、より多くのことに頑張って挑戦できるようになるからです。

周囲に留学を志す人がいなくても、ぜひ皆さんには留学に行って貰いたいです。
語学等の不安を理由に、留学に行かない人がほとんどです。そのため、留学に行かなくても良いという周囲に流されることもあるかもしれません。
しかし、それによってキャリアや人生における多くのチャンスが失われます。海外に飛び出すことで、新たな世界を知り、自分がやりたいことが見つかったり、より具体化されると思います。留学を経験した先輩を最大限頼って、活用して、皆さんなりの留学体験をして頂きたいです。


いかがでしたか?志豊かなトビタテ生の意気込みはマガジンにて配信中!
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