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シミュレーションを用いて難病の治療・抑制に革新を起こす! トビタテ奨学生【大学生等コース】の留学ビジョン


トビタテ生情報
名前:横井 駿さん
学校:明治大学 理工学研究科 物理学専攻 博士後期課程 1年
留学先:スタンフォード大学 (米国・カリフォルニア)
留学期間:2022年3月~2022年11月

留学内容

 私は将来、先端医療の開発に物理学の理論を応用し難病を抑制する新薬の開発や医療技術に技術革新を起こす研究を行いたいと考え.現在、様々な難病に関与しているタンパク質に関する研究を行っています。癌やアルツハイマーなど多くの難病は、端的に言うと細胞の悪性化が原因です。人間の細胞は顕微鏡などで観察することができますが、どのような仕組みで細胞が悪性化しているのかという根本の原因は解明されていません。そこで、難病の原因である細胞内のタンパク質の悪性化の仕組みをコンピュータシミュレーションによって可視化しています。しかし、シミュレーションの実行やデータ解析は難しい上に、医療・創薬に応用するためにより現実に近いシミュレーションを行う必要もあります。これらの課題を解決するために、スタンフォード大学の医学部とSLAC国立加速器研究所に所属し、”シミュレーションを医学・創薬に応用するための技術”を修得しています。

コロナ禍で留学準備をする上で感じたこと、心がけたこと

個人的には不測の事態に動じないことが大事だと感じました。コロナ禍前であれば、留学の1年程前から様々な準備を始め、大体のことがスケジュール通りに進み、予定通り留学できることが当たり前だったと思います。しかし、私も含めてコロナ禍で留学をしようとした場合、自分自身では解決できない様々な不測の事態発生し、思い通りに進まないことが多々ありました。例えば、私自身は元々、トビタテ留学!JAPAN 13期生として修士1年で留学したいと考えていましたが、コロナ禍により選考が急遽中止になったり、各国の感染状況により留学時期・期間の延長も余儀なくされました。留学が思い通りに進まずに悶々とする時期もありました。しかし、留学したいという思いは変わることがなかったので、これら全て含め留学準備であるし海外ではもっと不測の事態が起こるので自分への試練だと考えるようにし、常に物事をポジティブに捉えるように心掛けていました。

留学経験を生かして実現したい志

将来は産学連携したプロジェクトでリーダーシップを発揮し、医療・創薬などにおける社会課題の解決に貢献していきたいと強く志しました。留学中の研究活動や課外活動、企業訪問などを通じて、一つ一つのプロジェクトの壮大さとアカデミックだけでなく企業も含めた研究者間の共同研究の意識の高さが強く印象に残っています。特に、これまで一人で研究を進めることが多かった私にとって、様々な分野の人々の協働によって生じる相乗効果の重要性が身に染みました。こういった経験を踏まえて、今回の留学を通じて形成された様々な分野の企業・アカデミックの人的ネットワークを活用し、自らがプロジェクトのハブとなり一人では解決することが困難な社会課題の解決に尽力していきたいと考えています。

後輩のみなさんへのアドバイス

これから留学を検討している人がもし読んでいらっしゃれば、”できるだけ早く、可能な限り長い期間”留学した方がいいと思います。自分自身は9ヶ月間の短期間の留学なので、こういったアドバイスが適切なのかわかりませんが、留学による経験を通じて、より物事を多角的に捉えることができるようになり自分自身の価値観を良い意味で広げる(変える)ことができると思います。例えば、世界から日本を客観的に見ることで、普段あまり考えることがないような日本の真の魅力や社会課題に気づくこともあるかと思います。こういった経験はできるだけ早くした方が良いし、長く滞在すれば気づく機会も必然と増えると思うので、個人的にはできるだけ早く、可能な限り長い期間の留学をおすすめします。


いかがでしたか?

他にも、コロナ禍を乗り越えてトビタテ奨学生としてトビタち、留学生活を送っている若者の志と意気込みをマガジンにて配信中!
ぜひ、様々な留学を経験している奨学生の記事もチェックしてくださいね。

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