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シンガポール留学→SNSマーケティング会社「FinT」を設立 大槻祐依さんの就活とキャリア

大槻さんについて

勤務先  :株式会社FinT ※2017年に設立して以降、代表取締役。
併願業界 :大手広告代理店、大手人材派遣会社
出身大学 :早稲田大学 文化構想学部
出身地  :東京都 杉並区
留学先  :シンガポール ナンヤン理工大学
留学テーマ:多国籍国家シンガポールでビジネスのあり方を学ぶ

「留学前は、 民間企業に就職する気満々でした。起業して自由に生きていこうと決意することができたのは、留学中の出会いがきっかけで視野が広がったからです。」

大槻さん2

至って普通の女子高生だった

私は幼少期から特筆すべき海外経験があったとか、英語が得意だった訳ではありません。そのような私が海外に興味を持つようになったのは、高校時代に留学生を家族で受け入れたことがきっかけです。両親からも留学を勧められました。徐々に留学してみたいという気持ちが強くなり、大学は交換留学の制度が整っている早稲田大学 文化構想学部に入学。当時の私は、「大学を卒業したら民間企業に就職して安定した生活を送っていこう」と考えていました。

全校規模のビジネスコンテストで優勝し、副賞でシリコンバレーへ

1年生の春学期、大学で起業家養成講座を受講しました。理由はいわゆる「ラクタン」だったからなのですが、その授業がきっかけで教授に誘われ、全校規模のビジネスコンテストにも出場することに。さらにはなんと、最優秀賞を頂きました。

このコンテストには副賞も付いており、思いがけずシリコンバレー研修への参加権利を得ました。元々は1週間の研修プログラムだったのですが、せっかく行くならシリコンバレーの起業家に話を聞いてみようと、滞在期間を5週間に伸ばして色々な方にお話を伺いました。
実は、スティーブ・ジョブズ氏がスタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチが昔から大好きでした。それでも「彼は雲の上の人」というイメージが強く、起業は「スゴイ人」のもの。身近には感じられませんでした。しかし、シリコンバレーで起業家の方々に出会ったことで、遠い存在に感じていた起業家を身近に感じられるようになりました

東南アジアへの関心から、シンガポール・ナンヤン理工大学に留学

大学2年生の時、数ある留学先からシンガポールを選んだのは、高校生の時に家族旅行でタイに行って以来、東南アジアに興味があったためです。中でもシンガポールはアジアの中心になっている多国籍でダイバーシティを受け入れている国。留学したら多様な価値観に触れられるだろうと考えました。やりがいのある勉強がしたかったので、行くなら東大よりレベルが高い大学!と思い、トップ校を希望。ナンヤン理工大学に行けることになりました。

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マーライオンの前にて

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現地でできた友人と

実はシリコンバレーに研修で行った時には日本人の友達とばかり話してしまって、ちょっと後悔をしていました。なので、シンガポール留学では極力日本人との交流を避け、英語を話すよう心掛けることに。すぐに言語力が伸びる訳でもなく、最初の頃は心から気を許せる友達もできず、なかなかつらい思いをしました。

さらに、授業も実は思ったより面白くなかったんです(笑)。そんな中、仲良くなったのがベトナム人とシンガポール人の友人でした。彼らとバックパッカーとして旅行するうちに、自分が本当にやりたいことは何なのだろうかと考えるようになりました。机上の学びを続けることだけが人生じゃないと気付き、勢いで大学の寮を解約。都心に引っ越し、インターンをしながら学校にも顔を出す、という二軸の生活を始めました。

シンガポールでのインターンを通して気付いた多様な生き方

採用していただいた会社は、日本人女性が経営する、ネイル関係の商品を取り扱う会社。週に4~5回出勤して、がっつり働きました。その会社には女性が多かったのですが、キャリアとライフイベントを見事に両立している人がたくさんいたんです。家事をお手伝いさんに任せることで他人を頼りながらキャリアとライフイベントを両立させる人生。仕事も家庭も大切にする人たちは、仕事「OR」家庭で尽力する人がまだ多い日本とは、全然違う価値観でした大企業に勤めることだけが正解ではないかもしれない。私もシンガポール人のようにワークライフバランスを考えながら自由に働きたいと考えるようになりました。

両親は起業に反対

同時期、留学前のインターンでお世話になった起業家が、紆余曲折を経て事業を大成功させていました。スタートアップの成長を身近に感じ、帰国後は本格的に起業を考えるようになりました。
私の両親は相変わらず、「安定した人生を歩んで欲しい」と起業には反対。まずは民間企業に就職することを勧められました。だから就活の準備もしっかりしていたんですよ。電通やリクルートでインターンをするなど、いかにも就活生らしい動きをする傍ら、Candleというベンチャー企業でインターン生としてオフィスに寝泊まりして、動画メディア「MimiTV」のプロジェクトマネージャーを務めていました。

この会社は最終的にバイアウトに至るのですが、その際同年代の学生が次々と起業していく姿を目の当たりにして、「私だってできるはず」と起業を決意しました。起業に反対していた親には、「うまくいかなければ、就活を続けるよ!ただ、私がいきたいような会社はエントリーシートに起業経験を記載した方がきっと高く評価されるから。」と伝えていましたね。

大学3年次の3月に株式会社FinTを設立

起業の最初のタネは留学から得たアイディアでした。お金の運用に関する授業を取り、シンガポール人は簡単に投資したり、日本人以上にお金を身近に感じていることを知ったんです。これはチャンスかもしれないと思い、友人と共に株式会社FinTを設立し、お金関係の事業を開始しました。
しかしその事業は波に乗らず、頓挫。現在はwebメディア「Sucle(シュクレ)」の運営とマーケティング代行サービスの二本立てで、事業運営しています。

FinTが行き詰まり始めた当時、Instagramマーケティングの需要が急激に高まっており、運用代行サービスを始めたら、当たりました。「今日のわたし、愛しいわたし」をコンセプトとした自社メディア「Sucle(シュクレ)」も、インスタマーケティングのなかから生まれたものです。これらの事業の急激な拡大により、去年は片手に収まる人数だった会社も、いまや30名のスタッフで頑張っています

大槻さん5

最近は大手企業からの転職も増加中

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メンバーからの誕生日サプライズ

留学で得たのは根性と周囲に感謝する姿勢

留学で得たのは、孤独に耐える根性だったと思います。留学中は、楽しい思いだけでなく、孤独な思いもたくさんしました。むしろ前半はずっと孤独でした。だからこそ、日本での生活がいかに多くの人に支えられていたのかを実感したんです。また、留学中に自由に生きる人とたくさん出会い、自分も型にはまらず自由に生きようと考えられるようになりました。
現在の仕事でも困難に思える場面もありますが、苦労を苦労だと感じない元々の性格や留学で得た根性を生かしながら、人生のチャレンジを楽しんで働くことができています。

「世界をまるごとハッピーに」をモットーに邁進し続けたい。
目標は誰かのロールモデルになること

現在の会社の目標は「世界をまるごとハッピーに。世界を意識すること。自分たちがハッピーになること。好きや得意を大事にすること。」です。特に自分たちがハッピーになることも忘れないよう、社内でイベントを開催するなど、交流を図って足並みを揃えながら進めています。個人的な目標としては、誰かのロールモデルになりたいですね!

大槻さんの事業立ち上げタイムライン

大槻さんスケジュール

こちらが大槻さんの事業立ち上げタイムラインです。大学3年次6月に帰国してから就活のインターンとベンチャー企業での長期インターンを両立した後、3月に株式会社FinTを設立したようです。

大槻さんからのメッセージ

本当に留学は最高です。留学から今の自分が作られたと言っても過言ではありません。人生のどのタイミングでも良いので留学には行くべきだと思います。何よりも自分が楽しもうという気持ちを持って渡航し、是非成長してきてください。

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