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2日目レポート~ハワイ大学教授と対話&ビショップミュージアムへ~【高校等教員向け】探究型海外研修企画のためのハワイ視察プロジェクトより

2日目の朝は、ハワイ大学マノア校へ。
南国植物が美しい広大なキャンパスを持つ総合大学です。

開放的な雰囲気のキャンパス

ハワイ大学経済学部教授、経済学研究科委員長、社会科学部 国際連携担当顧問の樽井 礼(たるい のり)先生にお会いし、お話を伺いました。

ハワイ大学の紹介に始まり、サステナビリティと経済学研究の切り口から、気候変動による海面上昇がハワイ経済や社会にどう影響を与えているか、オーバーツーリズムの影響などについて、具体例やデータと共に示していただきました。

次に、ハワイ大学でアスリート教育を手掛ける部署で、Marketing SpecialistでありVideoboard Managerとして活躍する高田祐太郎先生が、スポーツ関連施設について案内してくださいました。

右が高田先生、左は松商学園高等学校の瀬川伸先生
15,000名以上が入るスタジアム
白く美しいドームは、バレーボール、バスケットボール用の施設
この日は日曜日で、地域の子どもたちにバレーのコーチがボランティアで指導していました!

その後、バスに乗ってハワイ大学医学部のキャンパスへ移動。出迎えてくださったのは、ハワイ大学がんセンター・がん疫学部で疫学専門家として活躍されている岡田悠偉人(おかだ ゆいと)先生。

緑やアートに溢れるキャンパスを案内してくださる岡田先生(左手前)

キャンパスを巡ってがんセンターや大学院の考え方、特徴についてお話いただきました。特に印象的だったのは、人を健康にするために、個別のケアだけでなく、健康になれる環境をどう作るかを設計することが大切、というコンセプトです。

自転車レンタル事業は、気軽な運動習慣を持つことを促すために導入され奏功したそう。

また、働き方についても日本は学ぶことが多いと感じました。成果にコミットすればプロセスは自由という働き方で、勤務時間すら自由なのだそうです。家族を大切にすることが大前提で、例えば岡田さんは16時くらいになると同僚や上司から、お子様のお迎えの時間だね、と積極的に送り出してもらえるとか。そうした信頼関係と結果への責任感、チームワークを大切にする環境こそ、イノベーションを生み成果が出るという戦略に基づくそうです。

がんセンターの建物のデザインも美しい‥

もともとこのエリアは少し治安が悪かったのですが、医学部キャンパスをマノアから移転してきたことで、ビジネスや活気が生まれ、ウォールアートの文化も開花して、治安も良くなったとか。大学と自治体のまちづくりの連携の成功例といえます。

多彩なアーティストが街中にウォールアートを描いていました
キャンパスと街を見学した後は、地産地消を大切にしたレストランで岡田先生を囲んでランチ

ランチの後は、ビショップミュージアムへ。1889年に、カメハメハ王族の最後の子孫であるバニース・パウアヒ王女を称えて、夫であるチャールズ・リード・ビショップ氏によって設立されました。 世界最大のハワイおよび太平洋諸島の文化遺物と自然史標本のコレクションがあります。

案内してくださったのは、ハワイ大学を卒業された日本人のTakumiさん。初日にダウンタウンの歴史探訪で学んだカメハメハ王朝の数奇な歴史ストーリーを更にわかりやすく、遺品を見ながら学べました。

2日目の視察プログラムは以上です。

ここで、2日目までの感想を、兵庫県立国際高等学校の山田祐史先生に聞いてみました!

ハワイ訪問は初めてという山田先生

2日間の研修を通し、多くの知らないハワイの歴史について知れた事が大きな収穫である。
建国の父カメハメハ大王からリリオカラニ女王までの歴史。
特にカメハメハ4世の息子であったアルバート王子が4歳で亡くなった一説には、カメハメハ4世が駄々をこねる息子を水風呂に入れ、そこからの体調不良をきっかけに亡くなったという話は、現地でガイドさんから話を聞かないと分からなかったことである。
(そのアルバート王子は、ビショップミュージアムに霊として現れている?らしい。)
学びは追究すればするほど、深く掘り下げることができ、学びを深めることができる。
私自身がもっと知りたいと感じたように、高校生にも、是非ハワイでの学びを通し、自らの知的探究心を高めてもらいたいと感じたプログラムであった。
2日間のプログラムでお世話になった皆様方に、心から感謝いたします。
素敵な出会いとお時間をありがとうございます。

2日目の夕方に見えた虹。

視察も残すところ、ハイライトとなる先生独自の探究を行う3日目の自由行動DAYのみとなりました。
明日も元気に頑張ります。MAHALO!