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模擬留学イベントレポート テーマ「デモ×中東≠怖い!?ーSNS発の未来型政治参加ー」

NPO法人 留学フェローシップとのコラボ企画!
海外大学で学ぶ先輩たちが、海外らしいテーマの授業を英語で行う、模擬留学イベント。日本語解説付きです!リアルな留学体験についても語ります。

2021年10月25日
テーマは、「デモ×中東≠怖い!?ーSNS発の未来型政治参加ー」
今回の講師は、一丸暖歌さんです


プロフィール
ノースウェスタン大学3年 政治学、中東学専攻
群馬県出身、高校時代にイタリアに留学。
Refugees(UNHCR)のインターン、東京大学中等研究アシスタント、中東メディアMENA watch立ち上げ、リーダーを務める。

大学について
Northwestern University ノースウェスタン大学
アメリカ イリノイ州/ シカゴ近郊
1851年創設。22人ものノーベル賞受賞者を輩出する名門私立大学。1学年2000人ほどで、ジャーナリズム・経済・演劇・材料工学・化学などが有名。分野横断的な学びに力を入れており、3学期生。

選んだ理由

1.大学の施設、教授、機会などが質と量共に充実している
2.大都市シカゴの近くにあるので、息抜きやインターンシップに参加しやすい環境で、飽きないと思った

Class Agenda

What do you imagine from "Middle East"? 中東からイメージすること
What's Lebanon like? レバノンについて
Sectarian politics: Division of power by religious sects 宗教政治について
What is a protest anyways? What can they do? 抗議活動・デモについて


デモについて

SNSの役割
・意見や問題意識が国際的に共有や交換された→支援の輪が広がる
・デモの運営がしやすくなる
デモの再定義
でもというのは、決して一時的・無駄な行動ではなく、
人々が理想の社会を実現する場所である

中東の再定義

・報道などから、中東の抗議者は暴力的というイメージを持たれやすいが、これはメシアによる印象操作の影響。デモには女性や若者も参加していて、長期間行われていたデモの大半は、平和的でした。メディアは視聴者に向けたものであるため、非日常的な部分を切り取りがちだが、決してそれだけではなく、中東でも平和的なデモも多いということを伝えたい。

中東とレバノンについて

・中東が怖いというイメージを考え直す
→中東には石油などの固定概念が存在するが、実際にはレバノンは多様性がある。
・抗議活動には長い歴史があることを理解する

政治参加

・自分が得た情報が本当に正しいのか確かめることが大切。自分が何を知っているのか、知らないかを確認する。
・政治参加は街頭のデモだけではなく、オンライン等で自分の意見を表明することなどを含め、さまざまな方法がある。

ー中東などについて調べていく際、その全体像を自分がどのくらい理解しているかどのように把握していましたか。

TwitterやInstagramなどの断片的な情報だけだと、問題が切り取られていたりとか、一つの側面しか見えてこないこともあるので、たとえば中東に関する大きなニュースがあって、それについてもっと知りたいときはニュースや複数のメディア・ソースを見るようにしたりしていました。自分がどのくらい把握しているのかを知ることは難しいと思うんですけれども、まずは広く情報にあたって、その中で言ってることが違うなとか、これは新しい情報だなとか、そう言った箇所を見つけて繋ぎ合わせていくと、事実が見えてくるんじゃないかなと思います。

ー海外大学進学にあたって、どのように情報収集していましたか。

たとえばアメリカの大学だったら大学をまとめたサイトがあると思うんですね。そこから大学を比較できるような機能があったりとか、フォーマットなども統一されていて見やすいので、自分に合う条件などを探しつつ、大学のウェブサイトを見たりしていました。また、大学の雰囲気を掴むのに良いなと思ったのは、日本人が多い大学とかだとブログを書いている先輩がいらっしゃったり、日本人が少ない大学だとその大学に通う学生がYouTubeやブログで大学生活を発信していたりするので、そういったものも参考にしていました。

ー海外大学は学費等が高いイメージがありますが、奨学金などは受けられていましたか。

私は、ノースウェスタン大学から奨学金をもらっていて、大学進学塾とかだと奨学金を申請しないほうが合格率が高くなると言われることもあって、賭けの部分もあるかなとは思うんですけど、私は運良く大学から奨学金をもらうことができました。他にも日本国内にさまざまな財団とかリソースがあると思うので、そういうのもチェックして、合格率とのバランスとか、自分なりの戦略を立てることが大切かなと思います。

ー海外大学に進学しようと決めたのはいつ頃ですか。進学されるまでの期間、どのような準備をされていましたか。

私の場合、大学受験を意識したのが高校3年生の夏休みに入ってからくらいで、それまでは自分が留学していたのもあり、全く受験について考えられていなかったんです。3年生の夏に受験プロセスや大学について調べ始めました。夏休みにアメリカを受験しようと決めていたので、受験に必要な共通のエッセイを書き始めたり、SATとTOEFLの勉強・受験を受けて、冬休みあたりに大学ごとの個別のエッセイを書いていました。かなりギリギリになってしまったので、エッセイは早めに書くことをお勧めします。あとは、課外活動の面では、3年生の夏に以前参加していた日中青年会議という課外プログラムの運営をしていました。受験の時にはこの活動について書きましたが、受験のためというよりは無理をせず、自分が興味のあることや好きなことに関する活動が受験の際にも輝くと思っています。アメリカの大学受験は成績のみ、もしくは課外活動のみで評価されるのではなく、総合的に評価されるので、無理に課外活動に取り組んだりすることは、スケジュール的にもやめたほうがいいのかなと思います。

ー政治学・中東学に興味を持ったきっかけを教えてください。

父の仕事の都合で海外に住むことがあったりした影響からか、政治はもともと中学生の頃から興味があって、ニュースなどで自分が行った国に注目したりとかしていて、そこから国際関係や政治について興味が湧いてきました。中東についてはイタリアに留学している時に中東出身の友達と仲良くなることが多く、その時に相手は日本について知っているのに、自分は相手の国について知らないと感じたのと、話していく中で中東についてもっと知りたいと思ったことがきっかけです。