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カリフォルニア留学→大手広告代理店→P&Gに就職 深澤美奈さんの就活とキャリア

深澤さんについて

就職先  :P&G (The Procter & Gamble Company)※広告代理店から転職
併願業界 :外資系戦略コンサルティングファーム、日系シンクタンクなど
出身大学 :慶應義塾大学 法学部 政治学科
留学先  :アメリカ カリフォルニア大学
留学テーマ:大学の授業とインターンシップを通して国際政治を学ぶ

「留学と就活を両立し、留年せずに卒業しました。留学前から情報収集を行い、インターンに参加しておくことで帰国後スムーズに就活を行うことができます。」

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洋画や洋楽にハマり高校時代から英語が好きだった。

「glee」や「High School Musical」などのドラマにはまった影響で高校時代から英語の勉強が好きでした。留学してみたいという思いは漠然と抱いていましたが、20歳まで海外に出たことはありませんでした。初めて海外に渡ったのは大学1年生の春休み。短期留学プログラムでカナダに3週間滞在しました。楽しかった一方で、語学力は思っていたほど変わりませんでした。

友達に言われた言葉で留学を決意。

長期留学を本格的に検討し始めたのは大学1年生の終わり頃。当時通っていた慶應義塾大学でオールAを取り、そのことを知った友人に「それなら交換留学で有利になるね」と言われました。そこから留学を本格的に検討するようになりましたが、何よりも危惧していたのが就活への悪影響でした

そこで留学する前に就活の準備を進めておこうと考え、既に社会人として活躍している大学の先輩に話を聞いたり、自分で情報を集めたりしました。専門性・社会貢献性・国際性を軸に、大手広告代理店、外資系戦略コンサルティングファーム、日系シンクタンクの3つの企業でインターンも経験しました。

カリフォルニア大学で国際政治と中国語を学んだ。

留学先としてカリフォルニア大学を選んだのは、国際政治学を学ぶプログラムが充実していて世界各国から学生が集まっていたことに加えて、中華系の人が多く中国語の授業が充実していたためです。私は慶應義塾大学でも学んでいた中国語をアメリカでも続けたいと考えていました。
3年生の秋学期から留学し、カリフォルニア大学で国際政治と中国語の授業を選択しました。英語にはある程度の自信を持って渡米しましたが、現地の学生に混じって専門用語を理解するのに苦労しました。現地ではオフィスアワーやTA(Teaching Assistant)制度が整っていて、分からないことはすぐに教授や大学院生に聞きに行きました。
授業で印象的だったのは、国際情勢をありありと感じることができた点です。カシミール紛争についての論文を授業で取り扱った際に、クラスメイトの父親が実際にその戦争に巻きこまれていたことを聞き、衝撃を受けました。実際に過去の歴史に関与してきた人とも意見を交換することができたのは、世界各国から人が集まる環境に身を置いたからこそだと思っています。

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留学中に使用していた思い出深いノート

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インターン先であるジョンズ・ホプキンス大学ライシャワーセンターの仲間との写真


そこで得たのは世界各国から集まる学生とのかけがえのない出会い。

授業はディスカッションも多く、定期試験でも自分の主張を論じさせる問題がたくさんあります。そのため試験勉強はいつも友達と意見交換して自分の視野を広げながら行いました。
特に寮のルームメイトだった中国人と韓国人の友人とはよく議論をしました。日本のすぐそばにある二国なのにライフスタイルや価値観がこんなにも異なるのだと驚きました。
他にも世界各国から集まる学生と意見を交わすことができたのは貴重な経験となりました。帰国後も彼らの母国を訪問するなど交流が続いています。

その後は約3ヶ月間、政治関連の非営利団体でインターンを経験。

春学期はカリフォルニア大学のプログラムでワシントンD.C.にあるマンスフィールド財団でインターンを行いました。マンスフィールド財団は、アジアの国々や人々と米国との間の理解を深め、協力を促進することを目的とする非営利団体です。日本人は私一人という環境でしたが、月に一度国会議事堂で開かれる会合をセッティングしたり、日本から衆議院・参議院議員、アメリカから上院・下院議員、海軍少佐や政治学者を集めたプログラムの運営に携わったりしました。国際政治の現場で政治とジャーナリズムの動きを肌で感じることができた貴重な経験でした

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マンスフィールド財団の事務所にて

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友人と訪れた国会議事堂


留学中から就活を開始。自己理解やESなど準備を徹底して臨んだ。


留学前から留年せずに大学を卒業したいと考えていたため、留学中から本格的に就活を始めました。ボストンキャリアフォーラムに参加して面接を受けてみたり、インターンシップ活動中に出会った方々にキャリアについて伺ったりしました。30人近い社会人と会ったと思います。社会で活躍している大人に自分の話をすることで自分自身の考えが明確になり、自己理解を深めることができました。自己分析がその時点でできていたので、ESを書くときに苦労しなかったのが良かったですね。
帰国後は何しろ時間がなく、手当たり次第に各企業の選考を受けました。1日に5社の面接を受けていた日もあり、当時はとにかく必死でした。いくつか内定を頂いたうち、シンクタンクと迷った末に大手広告代理店への入社を決めました。留学を通して感じた、日本のソフトパワーの発信力を向上したいという想いから、オリンピックや万博のような世界規模のイベントで日本の魅力を世界に発信している会社で学んでみたいと思って入社しました。


入社後は希望通りに配属されるも、消費者の声にもっと寄り添いたいとの思いから転職。

入社後は希望していたグローバルマーケティング関連の部署に配属されました。留学で得た人脈を業務で活用したり、英語力が評価され国際系の仕事に携わらせていただきました。その後PR関連の部署に異動しPRプランナーとして働く中で、良いことや言いたいことを伝えるだけではなくて受け手がどのようなことを考えているのか、消費者の声にもっと寄り添いたいと考えるようになりました。そこでP&Gに転職し、今はシンガポールに駐在しています。


P&Gではヘアケア商品のマーケティングを担当。

現在の職場には日本人もいますが資料の作成やプレゼンテーションなど多くの業務を英語で行っています。色々な国籍の人が集まる環境で日々の仕事を楽しむことができているのは、バックグランドが異なる相手とも同じ人間として分かち合うことの喜びを留学中に実感したためです。

P&Gではヘアケア商品のマーケティング業務を担当しています。毎週の売り上げシェアを確認して販売戦略を練るだけでなく、新商品が出る時にはそのコンセプトや使用する原材料、パッケージのデザイン等、商品開発から広告・PRの段階まで、幅広く携わらせていただいています。

深澤さんの就活タイムライン

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こちらが深澤さんの就職タイムラインです。留学に行く前から就活に向けて情報収集を行ったとのこと。深澤さんのように留学前にインターンシップに参加する人も今や珍しくありません。


語学について

海外映画や洋楽が好きで高校時代から趣味のように英語を勉強していました。トビタテで留学する前からTOEICのスコアは910点で、ある程度の自信を持って留学しましたが、留学中は専門用語を理解するのに苦しみました。周囲の友人やTA (Teaching Assistant)制度で知り合った大学院生に、自分が英語で書いた論文をチェックしてもらっていました。インターンの業務中も翻訳や電話対応などで実践的な英語力を身に付け、TOEICのスコアは帰国後には960点まで伸びました。


深澤さんからのメッセージ

自分も就活を理由に留学を躊躇ったので、留学を思い悩む気持ちも分かります。しかし、周りの留学経験者で留学に行ったことを後悔している人を私は見たことがありません。もし行けるチャンスがあるのなら、ぜひ留学するべきです。今は新型コロナウイルスの影響で渡航できないですが、それが収束した際には是非足を踏み出してチャレンジしてみてください。留学で得られる経験は何事にも代えがたい経験となるはずです。

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