フロリダ留学→「そのまんまに安心できる場所、そのまんま荘」を設立 荒木孝文さんの就活とキャリア
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フロリダ留学→「そのまんまに安心できる場所、そのまんま荘」を設立 荒木孝文さんの就活とキャリア

トビタテ!留学JAPAN【公式note】

荒木さんについて

勤務先  :一般社団法人zingzing(代表)
併願業界 :教育業界や金融業界など
出身大学 :同志社大学 経済学部
出身地  :兵庫県西宮市
留学先  :アメリカ フロリダ
留学テーマ:世界最高峰のNPOで児童福祉を実践。

「フロリダ留学中には、 10歳の時から憧れていたNPO団体のボランティア活動に参加しました。帰国後は「そのまんま」の自分で生きられる人が増えて欲しいとの思いから、大学生の時に学生向けシェアハウス「そのまんま荘」を設立し、現在まで代表を務めています。」

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5歳の時に韓国から日本へ。閉塞感から解放されたのは15歳の時。

幼少期を韓国で過ごし、5歳の時に両親の転勤に伴い日本にやって来ました。それまで韓国語で生活していたのがいきなり日本語になり、小学校に行けば韓国人の血が流れていることを理由にいじめに遭いました。周囲の目を気にするうちに感情を押し殺して生きる術を身につけ、この頃から「評論家・批評家」としての自分が育ったように思います。辛い状況から逃げ出したくなり、小学校ではひたすら偉人伝を読んで過ごしていました。偉人伝から得た学びは深く、今の人生にも活きていることがいくつもあります。
中学は地元から離れた学校を選びました。誰も自分のことを知らない環境で新たな一歩を踏み出したいという考えでした。それで、思い通りに中学生デビューできたかというと答えはノーです。小学校での体験から自分に自信が持つことができず、勉強も苦手(成績はクラス41人中38位)。劣等感を抱き、周囲からは変な目で見られました。学校に行くのが憂鬱で今度はネットゲームに逃げるようになりました。

それでも中学3年生の時転機が訪れます。
偉人伝を読み漁るうちに「リーダー」に憧れを抱くようになっていたことや、父に背中を押されたことがきっかけで生徒会長に立候補。当選しました。引っ込み思案だった自分が、逃げ出すのではなく一歩を踏み出した初めての経験でした。
閉塞感に見舞われていた頃と比べると、自らの手で道を切り開いていく日々は刺激に溢れていました。世界史への関心から勉強にも力を入れるようになり、成績も全校生徒中10位以内前後まで上がりました。

大好きなテーマパークでのアルバイト。

中学時代に生徒会長を経験したお陰で、挑戦することに対する抵抗がなくなり、大学時代には大好きなテーマパークでのアルバイトに挑戦しました。パレードが始まる前に現場を盛り上げる仕事を担当していたのですが、毎日同じ施設にいても「こんにちは」の言い方一つとっても一万通り程あり、お客さんのお陰で自分が日々アップデートされていく気がしました。
今振り返って見ても当時は毎日が本当に楽しく、天職だったのだと思います。

10歳の時から決めていた「20歳になったらやりたいこと」。

テーマパークでのアルバイトは、実は留学準備のひとつでした。
学校でいじめに遭い閉塞感に襲われていた10歳の頃、偶然見ていたテレビでアメリカ・フロリダ州にあるNPO法人Give Kids The World(余命宣告を受けた子供をディズニーランドに無料招待して笑顔にする団体 ―70億円の寄付をコカコーラ等から受けて成り立っている)を知り、深く感動。もし自分が20歳まで生きることができたら、この団体を日本に作ろう。だからまずは20歳まで生きよう。そんな風に考えていたんです。
そして実際に20歳になることができたので、まず現地に足を運ぼうとトビタテ!に応募。21歳の時、ついに憧れの地、フロリダに渡りました。

憧れていたNPO団体でのボランティア活動。

留学の期間は10ヶ月で、NPO法人では子供たちのアテンドをしていました。折り紙に漢字で名前を書いてプレゼントしたり、食事の配膳を手伝ったり。今でも強く印象に残っているのは、ハロウィンやクリスマスです。その施設のなかでは、ハロウィンやクリスマスは季節に関係なく毎週開催されていました。
そのような環境で、子供とその家族がどのようにしたら財産となる思い出を作ることができるのか、日々必死に考えて動いていました。結果、毎月7,000人のスタッフから10名が選ばれるMVPに、日本人で初めて8ヶ月連続で選ばれることに。
アメリカでは各個人の個性が尊重され、伸び伸びと暮らすことができました。現地でできた友達人生の宝物になっています。

留学終盤は「組織」を強く意識するようになりました。それまで組織で働く経験があまりかった私は一人でも社会を変えられると思っていましたが、現地のNPO法人には優秀な人が多く在籍していて、社会を変えるには組織で動くこと、何よりも一緒に頑張ってくれる仲間を見つけることが不可欠だと思い知りました。15歳から一人でやりたいことに挑戦してきた自分が、これからは仲間と歩もうと決意することができたのは留学で得た大きな収穫でした。今はそのNPO法人を日本に作るための行動は起こしていないですが、応援し続けたい心の故郷であり、将来は自分が力になれるくらいたくましい存在になりたいと思っています。

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現地スタッフに漢字をプレゼント!

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難病の子供の家族と。日本からボランティアも!

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現地スタッフとパシャり

帰国後に待ち受けていた就活

就活は2年生の頃から動いていました。周囲の人より早く動きたいという気持ちと、就活を通して自分自身を見つめたいという気持ちがあったのだと思います。当時は「関西にいる自分が東京まで受けに行っても交通費をしっかり出してくれること」を軸に掲げ、知名度の高さに拘らず、自分と縁がありそうな会社を70社ほど見て回りました。
しかし帰国後本格的に就活を始めてから半年ほど経ち、ここで働きたいと思っていた会社の最終面接で人事部長の方から「能力が及んでいない訳ではないけど、君ほど尖った人がうちに来ると社風が壊れるからお断りしたい」と言われ、自分に会社勤めは合わないのではないかと考えるようになりました。
個性を認めてもらえず、正直かなり落ち込みました。しかしそれなら個で勝負するしかないと、起業家養成学校のMAKERS UNVERSITYに応募、合格。自分にも生きていく道があるかもしれないと少しずつ立ち直ることができました。

その頃、友人に紹介された宿泊費9,000円/月の宿に宿泊しながら生活していました。素敵な宿なのに、その宿が閉館することに。「それなら僕が運営します!だから事業を継続すべきです」と思わず口に出していました。運営者になることを躊躇わなかったのは、19歳の時に四国でヒッチハイクをして民泊の温かさに触れていたことに加え、留学を経て自ら行動を起こしたいと考えるようになったためだと思っています。

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宿を学生チームで運営するための作戦会議

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地方から集まってきた就活生たち

「そのまんま荘」を立ち上げる。

フロリダ留学で「仲間」の大切さを思い知った私は、就活中に出会った人、SNSで出会った人、ヒッチハイク中に出会った人、トビタテ!MAKERS UNIVERSITYで出会った人などを仲間として巻き込みました。
引き継いだ宿の名前は「そのまんま荘」に。小学校でいじめに遭ったり、就活で個性を否定された過去から、自分と同じように「そのまんま」の自分が生きていける場所を探している人のお手伝いをしたいという気持ちで名付けました。地方就活生を中心に、上京する若者に対して、宿泊提供しているゲストハウスです。月額300円で1日いられる滞在場所や、オンラインのコミュニティを提供しています。

挫折を味わって「仲間」から学んだこと。

組織で動くのはそう簡単ではなく、運営メンバーとは度々言い争いをすることもありましたが、1年が経過する頃には資金調達も成功。さらには、某メディア番組の資金調達企画への出演が決定していました。審査員にプレゼンテーションをし、認められたら大規模な資金を頂ける番組です。実際に最終選考まで進んだのですが、番組側と事業内容に関して折り合いが合わず、なんと企画が頓挫に…。
有頂天になっていた矢先の出来事。またも絶望に打ちひしがれ、どうしようもない気分のまま、山の手線に乗って東京をぐるぐる回り続けていました。

どん底にいた自分を救ってくれたのが他でもない「仲間」でした。宿を運営している8人のメンバー、宿に泊まりに来る学生、トビタテ生に話を聞いてもらったり、外に連れ出してもらったりするうちに、周囲を十分に頼ったり信じたりできていなかったせいで上手く行っていなかったことに気付きました。どんなにやりたいと願ってもできないことはできないし、無理しても続きません。今の自分にできることを精いっぱいやるしかないと前を向くことができました。
そうして人を頼ることができるようになり、最近はようやく物事が上手く回り始めたように感じています。

「そのまんま」の自分で生きられる人が増えて欲しい。

今後の展望として、宿に泊まりたい学生と、自分の子供が巣立ちベッドが空いている親御さんをマッチングする事業を展開していきたいと考えています。
そのまんま壮があることで、自分の素直な感情や個性を大切にして生きられる人が増えることを願っています。そのためには利害関係のない人とフラットに話す環境作りが大切です。これまで違う体験をしてきた人と接することで、自分の「当たり前」が崩れていくという経験をして欲しい。そういう意味ではトビタテ!では異なる専門分野を持つ人達が本音×本気で向き合う関係性が構築されていますよね。本当に素晴らしいコミュニティだと思います。

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そのまんま荘でのご飯会。トビタテ生2名/Makers2名います!w

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滞在したゲストが自主的に残してくれたメッセージボード。
家宝にしています。

荒木さんの事業立ち上げタイムライン

荒木さんスケジュール

こちらが荒木さんの事業立ち上げタイムラインです。大学をアルバイトと留学で計2年間休学した後、そのまんま荘を立ち上げました。2019年にはテレビ番組に出演したことがきっかけでそのまんま荘を一般社団法人として事業化し、現在は代表を務めています。

荒木さんからのメッセージ

コロナのせいで自分の声を殺さないで欲しいです。変化を受け入れないといけない時は人生で必ずあります。でも本当に諦めないといけない状況なるまでは、周りの環境に流されず、憧れや直感、わくわくの気持ちを大切に、自分が本心で何をしたいのか考えて欲しいです。自分自身と向き合うと泥臭くて格好悪い自分に気付くこともありますが、向き合う過程は尊いので「そのまんま」の自分が何をしたいのか、どう生きていきたいのか、後悔のないよう向き合ってみてください!

荒木さんの留学についてもっと知りたい人へ

トビタテ!留学JAPAN公式ホームページで公開されている留学大図鑑から体験談を読むことができます。
※留学大図鑑とは…海外にトビタった経験を持つ1757人(2021年2月現在)の留学体験談をもとに、計画の立て方や課題の解決方法を検索できるサイトです。留学を検討している人は是非活用してみてください!


トビタテ!留学JAPAN【公式note】
文部科学省が展開する官民協働の海外留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」。リアルな留学体験談や、留学に関する相談&回答など、留学準備に役立つ情報を発信していきます。