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生分解性&ソフトな素材で地球と人にやさしいデバイスを作る! トビタテ奨学生【大学生等コース】の留学ビジョン

2014年から、毎年、志あふれる若者の留学を民間寄附で支援してきた日本代表プログラム。コロナ禍で全世界が感染症危険レベル2以上になり、1年半ほど海外渡航への支援を中断していました。(詳細はこちら )
2021年夏以降、トビタテ奨学生としてトビタち、留学生活を送っている若者の志と意気込みを御紹介していきます。ぜひ、応援をお願いします。

トビタテ生情報
名前:菅野亮さん
学校:電気通信大学大学院 情報理工学研究科機械知能システム学専攻 博士前期課程 2年
留学先:スイス・ローザンヌ
留学期間:2022年3月~2022年11月

留学内容

人と環境に優しいソフトロボットをつくります!現在の社会問題として人手不足が進行しており、人の代わりに機械が作業を行う事例が増加しています。特に清掃や介護などの用途で人と物理的に距離が近いロボットが本格的に導入されてきており、接触した際の安全性が求められています。また従来ロボットは石油系のプラスチックや非バイオコンパティブル材料で構成されているため、再利用可能かつ廃棄した際には環境汚染をしない形にする必要があります。私は本課題を生分解する柔らかい材料を利用した、ソフトロボットにより上記問題を解決したいと考えています。ソフトロボットは柔らかいため接触しても安全かつ、生分解性材料は微生物に完全に分解されるため、環境への負荷がありません。今はこのような夢のある課題にチャレンジできることに気持ちが高ぶっています!

コロナ禍で留学準備をする上で感じたこと、心がけたこと

留学準備中では、特に資金面や医療体制の不安から留学を延期せざるを得ず、自分の望みをかなえられない自身の非力さに落ち込んだり、在宅時間が増えたことで、ネガティブな感情を反芻させてしまうこともありました。そんな中、筋トレをやってみたり、オンラインで積極的に新しい交流関係を築くことで心身の健康を取り戻したところ、留学準備に必要なハードルや実現性について俯瞰して考えることができ、必要な手続きを一つずつクリアして実現させることができました。最も、スイスは物価が世界一高いので資金確保のため奨学金の申請に奔走したことを覚えています。その原動力も日々の心身の健康によって支えられていたと思います。私に限らず皆さんにもこれから、様々な障害が立ち塞がると思います。そんな時は一度頭を空っぽにして美味しい食事をとってみたり、筋トレをして心身を充実させてみてはいかがでしょうか。

留学経験を生かして実現したい志

現在はソフトロボットに関する研究を行っており、将来は研究で製作したロボットを社会実装して人々の暮らしを安全かつより豊かにし、若い世代に希望を与えられる人物になりたいです。具体的には将来、食べられるロボットを災害時に派遣することで人の手による食料調達の難しい土地での避難民の食料確保に貢献したいです。また人と共同で働く協調ロボットを柔らかい素材で構成することで、ロボットの安全性をより確かなものに変えていきます。これらの製作物を後世に繋いでいくことで人類の発展を担っていきたいです。

後輩のみなさんへのアドバイス

私が滞在しているスイスは世界一の物価と言われていますが、留学はお金がある人、時間がある人だけが実現できるものではありません。資金面ではトビタテ!留学JAPANやその他財団など留学を援助してくださる団体は沢山あります。加えて今の多様性社会は自分の生き方を自分で選択可能な権利が与えられており、同様に時間は自分で調整できます。部活に入っていても、サークルや研究室に入っていても、会社に勤めていてもあなたが本気で留学を実現したいと思っていれば誰であろうと止められません。また、これを読んでいるあなたは間違いなく留学への関心がある証拠だと思います。ぜひあなたも留学に挑戦してみましょう!

意気込み

今はスイス連邦工科大学ローザンヌ校への研究インターン生として働いていますが、将来はPh.D学生として研究室を牽引する立場になって生分解性ソフトロボットプロジェクトを発展させていきたいです。Ph.Dの学位を取得することは簡単な道のりではありませんが、実直に日々研究を重ねることで必ず達成できると信じています。皆さんの留学もぜひ新しいキャリア形成の一助になることを願っています!

いかがでしたか?志豊かなトビタテ生の意気込みはマガジンにて配信中!
ぜひ、他の奨学生の記事もチェックしてくださいね。

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